神の如きギター!ジェフ・ベック新作を聴く
2010年 03月 27日
全くもって想像と異なるサウンドにビックリ。
何の話かといえば?
ジェフ・ベック約7年振りとなるニュー・アルバム『エモーション・アンド・コモーション』のことです。
来日公演のパフォーマンスも素晴らしかったタル・ウィルケンフェルド(B)+ヴィニー・カリウタ(D)という強力リズム隊と新作を制作しているとの情報が入った時から、今作はかなり肉感的なROCKサウンドになるような気が勝手にしていました。
直近の三部作は打ち込み、エレクトロ・サウンドのバックが多かったので、生楽器と御大のギターが躍動する様を思い浮かべていたのです。
が、良い意味で裏切られましたね(笑)
最早ROCKではありません。。。
神々しいギター・サウンドが味わえる珠玉の作品だと断言します、ハイ!
フル・オーケストラが全面的に導入されているのも非常に印象的。
スティーヴ・ヴァイ監修の『メリー・アックスマス』での「アメイジング・グレイス」の聖歌隊をバックに歌い上げるジェフのイメージに近いです。
特にジェフ・バックリーのカヴァーM1「コーパス・クライスティ・キャロル」、最近のLIVEではお馴染みのM4「虹の彼方に」なんかでの感性に満ち溢れたなギターは極上。
アーミング、ハーモニクスの超絶コントロールによるフレーズにはもう溜息モノ。。。どうやったらこんな音になるんだろ。。。ギターに御大が乗り移ったかのようです。
ギターで表現し得るサウンドとしては、もはや異次元の領域と言え、神々しさすら感じます。ジミヘンとは対極のアプローチですが、ジェフの方もやはりイッちまってます。
タルのベースも良いですね。唯一ROCKの臭いを感じたM2「ハンマーヘッド」などでもタイトにボトムを支えつつ、独特のグルーヴで自己主張する様、サスガっす。
オイラが全くシカトしていたジェイソン・リベロ(Key)はジェフの信頼をしっかり得ているようで作曲面での貢献もかなりのもの。ただ、なんか置きにいってるような鍵盤プレイがどうも好きになれません。トニー・ハイマスかヤン・ハマーとまたやって欲しいな。。。
全10曲中5曲はゲストに女性ヴォーカリストを迎えての歌モノ。全部オンナってのがジェフらしくて、、、ふふふ(笑)
歌モノのバッキングやソロで瞬間的に天才的なフレーズを奏でる御大もこれまたステキなのです。
ベタにインストでプッチーニの「誰も寝てはならぬ」もやっちゃってます(笑)
コチラの出来も抜群ですが、オイラとしてはウリのスカイギターでのプレイの方に軍配上げちゃってます(笑)
全ギター・ファンは超マストでしょう。いわゆるテクニカルなプレイ、技巧的な側面では語りにくい作品ですが、究極のギター・サウンドを究極のギターの表現力で味わえる極上のギター・アルバムです。
はっきりいって初聴きでブルっと打ち震えちゃいましたよ、オイラは。
コレを聴いて何も感じない人はギターを語ってはいけませんなんて(笑)
ボーナス・トラックの2曲も素晴らしいので国内盤をオススメします。
あ、さらにフィンガーピッキンガーのジェフ・ベックなのに“フェンダーUSA特製 ジェフ・ベック サイン入りピック”が付いているのもちょっとしたポイント(笑)
とにもかくにもまずは聴いてみて下さいな。
---オマケ---
YouTubeで2006年ドイツでのジェフ・ベックのLIVE映像発見。
例の「虹の彼方に」です。
見たらアルバム聴くしかなくなること請け合いです。
気になりました(汗)
すみません、こんな奴で…
http://www.amazon.co.jp/Emotion-Commotion-Bonus-Jeff-Beck/dp/B0036BSXDG/ref=pd_ys_ir_all_16