MY LITTLE LOVERにグっとくるの巻
2012年 08月 14日
今回のテーマはMY LITTLE LOVER(マイ・リトル・ラバー)です。
ふるい?古過ぎっ?(笑)
まあ、まあ、だってこちとら先日、不惑を迎えたばかりの立派なオヤジですから、ご容赦を。
狂おしい位ギター好きのオイラですが、実は音楽的なジャンルは、そんなに狭くはないと思うんですよね。
まあ、カントリー、ブルース、ソウル、ジャズ、などはそこまでハマってないというかわからないので、、エラソーなことは言えませんが。
なので、基本はROCK/POPSに近い範囲になってしまうんでしょうけど。。
でも、世間のROCKファン(特にコアであればあるほど)が言うほどJ-POPやヒットものに対して、偏見や変に距離を感じないので、感覚的に好きだったりとかフィーリングが合うものは、ちょいちょい聴いているんですね。
で、ようやくマイラバです(笑)
先日、会社の同じ部署の女性が退社してアメリカに行っちゃうとういうことがありまして。
その子がなんとなくマイラバのakkoに雰囲気が似てて。
で、想い出しちゃったんですの(笑)
MY LITTLE LOVER、、、結構ハマってたんですよ。
akko(Vo)と藤井謙二(G)のユニットとしてデビュー。
プロデュースはあの小林武史ですね。
後にキーボード兼プロデューサーとしてメンバーへ加入しますが。
90年代のJ-POP、カラオケブームにノッてかなりヒットしましたよね。
小林武史はミスチルもそうなんだけど、オイラの大好きなMISATO(渡辺美里)の作品に関わっていたので、気になるプロデューサーの一人でした。
また、藤井謙二もザ・バレットのギタリストとしても名前はなんとなく知ってたし、MISATOの作品で小林武史が絡んだ楽曲でソツないギター・プレイをしていたので、チェックせねばと思ってたんです。
そんなオイラにとって絶妙なタイミングでマイラバがデビュー。
ミーハーな線と、マニアックな線の両方からこれは聴かねばと、きっちり。
という流れに相成りました。
とにかく大好きで聴き捲ったのが1stアルバム『evergreen』ですね。
「Man & Woman」「白いカイト」とシングルをリリースする度に順調に結果を残してきていたみたいですが、なんといっても3rdシングル「Hello,Again~昔からある場所~」の大ヒットで、お茶の間まで知られ渡りましたね。
テレビ露出もかなり合った様な記憶が。
その後、1stアルバム制作タイミングで(確か)小林武史が正式にメンバーに加わり、3人組のユニットに進化するんですよね。
で、件の『evergreen』がかなーり秀逸な出来なのです。
1995年12月のリリース。
オイラは大学4年の時ですね。若いぞっ(笑)
とにかく、どの曲もメロディが良くて、フックも効いているんです。
また、アレンジ、プロデュースワークがガッチリかみ合い、かなり完成度が高い。高品質なJ-POP作品だと断言しちゃいましょう。
akkoの細くて(繊細という意味ではなくて)やや不安定なヴォーカルが、不思議と何故か耳ざわりが良く、心地良いんですよね。サウンドとの相性も良かったんでしょう。歌い方だけとったら、とても音大出身とは思えませんが(笑)
また、ザ・バレット時代のロックン・ロール度が高いのとは違う懐の広い藤井のギタープレイ。
出しゃばりすぎず、楽曲に合わせたバッキング・ワーク。(あんまりないけど)小気味良いギターソロなど、玄人好みだけど聴き所は結構ありますぜ。
恐らく、ほとんどがプロデューサー小林の指示の元、藤井のアイデアで、、というイメージなんじゃないかなあ。
収録曲は全10曲、シングルの配置、バランス、構成含め納得の1枚。
シングルのメロの立たせ方は勿論、計算だろうし、それはそれでOKなんですが。
なんたってアルバムのための書き下ろし曲のクオリティの高さにビックリ。
オイラの超イチ押しは迷わずM4「めぐり逢う世界」!!
切なくもメロディックながら明確で力強いサビメロ。
これにはもう泣くしかない。。
akkoのふりしぼるような歌い方にグっとキちゃうんですよ。。
そしてAメロからBメロへの組み立て、そしてサビへの流れと起承転結も完璧。
藤井のアコギによるコードストローク、そして、サビ前からサビ内に随所にはさみこまれる、スライドギターのフレーズがこれまたキちゃうのです。
シンセストリングスによる壮大なアレンジも大仰過ぎず、この曲をかなり引き立ててます。
いつでもこれ聴くと、「ギュン」としてしまうオイラにとってのハイパー・キラーチューンです。
残念ながらYouTubeでも発見出来なかったので、是非アルバムでお楽しみ下さいませ!!
軽やかで底抜けに明るい、かと言ってベタ過ぎでもないM2「Free」もかなり好きな1曲。
リズム隊は、ベテラン(スタジオ系)の樋沢達彦(B)、とパール兄弟でもお馴染みの松永俊弥(D)のコンビですね。
いかにもベテランといった気持ち良いグルーヴはサスガです。
しかも、重すぎず軽すぎずな加減も絶妙。
やっぱ、リズム隊は打ち込みじゃなくて生に限ります。
エンディングの藤井のクリーントーンなギターソロも心地良いっす。
マイラバは時代柄シングル・アーティストのイメージが強いかも、ですが。
そこは小林武史、やはりアルバムでアーティストとしてのトータルな作品を実は重要視してたんだと思います。
このあと、akkoと小林の結婚(及び離婚)、藤井の脱退、に加え音楽的拡散、セールスの動向、時代の流れなどで、マイラバは徐々にですが第一線を退いていきます。
2ndアルバム以降も、音楽的にクオリティが高い作品が多いとは思いますが。。失速感は否めませんでした。
なので、やはり、この1st『evergreen』が間違い無く彼らの代表作であり、今でも色褪せない輝きを放てる名盤なのだと思います。
なかなかROCKなユ-ザーには触れ難い作品だとは思うんですが、アレンジ、プロデュースの妙を味わえる意味においても好盤だと信じていますので、何かの折にぜひ聴いて欲しいですね。
たぶん、今なら中古CDで300円以内でGET出来るハズですから(涙)
ビール1杯よりも全然安いっす(笑)
喰わず嫌い、もとい聴かず嫌いは、ひょっとしたら、もったいないオバケが出ちゃうかもしれませんよ(笑)
なんて。
でも、真剣にオススメです。
あくまでPOPSフィールドの作品としてですが。
ぜひ、騙されたと思って試してみて下さいませ。
90年代のあのサウンドが今はとっても懐かしく聴こえて、なんだか不思議です。
オイラにとってはこの作品も懐メロなのかもしれません。