北村薫が好きです

あまり読書家ではないんです。
が、ミステリーものの小説は結構好きだったりするんですね。

で、大好きな作家が北村薫です。
本格推理が基盤にありつつもエッセイ的な優しい文章が印象的なんですね。
だって最初女性かと本気で思ってましたから。
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中でも“私と円紫さんシリーズ”が一番思い入れがあります。
特にデビュー作でもある「空飛ぶ馬」が好きですね。
ボクにとっての北村薫との出会いの本でもあります。
5つの短編からなる連作ですね。
日常の不思議こそミステリーなんだというある種フィクションものに対するアンチテーゼかも。
殺人の起こらないミステリーなんて呼ばれ方もしていました。
ただ、話は深みがあってドキリとさせられます。

あまり同じ小説を何回も読むってことは少ないんだけど、この「空飛ぶ馬」は忘れた頃にふと読みたくなるんですね。

この円紫さんシリーズは「空飛ぶ馬」に始まり結構続いていきます。中編モノ、長編モノもあるし、中身は様々。ただ一貫したテーマが垣間見えてて面白い。人間って(日常生活含め)優しい側面、残酷な側面も持ち合わせているけど、だけど、いや、だからこそ、楽しかったり、悩ましかったり、難しかったりするんだよねって。そんな中で生きていくことが(重い意味ではなく)大事なんだって。

ぜひ、まずは「空飛ぶ馬」をご賞味あれ。
単体ごとに楽しめるシリーズではあるけれど、出来れば順番に読み進めていってもらえると、主人公の成長などがよりリアルに感じられ感慨深いと思いますよ。
全て創元推理文庫にて入手できるはずです。
ぜひにオススメでございまする。

<北村薫の連作小説集“私と円紫さんシリーズ”>
・「空飛ぶ馬」全6編/1989年作品
・「夜の蝉」全3編/1990年作品
・「秋の花」長編/1991年作品
・「六の宮の姫君」長編/1992年作品
・「朝霧」全3編/1998年作品
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by sorapapa227 | 2005-09-10 14:09 | | Trackback | Comments(0)

音楽やギタリスト、食、サッカー、散歩など、程よくテキトーな日常日記


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