夏といえばTUBEでしょう(笑)

日本の夏といえば、やはりTUBE(チューブ)でしょう(笑)
今やJ-POP界いや歌謡曲界の生き字引っつうか超ベテランの4人組も不惑のおっさん達、時は流れているものです。

TUBEとの出会いは、かすかな記憶を辿る限り、たぶん小学校時代のテレビ「ベストテン」での「シーズン・イン・ザ・サン」(古いっ)のはず。巨大な鮫のセットで歌う前田亘輝(当時はまだ痩せてたはず)の姿が印象的でした。

それ以来なんとなく好きだったTUBEですが、ロック系(ギター系)音楽に目覚めると同時にそんな気持ちもいつの間にかどこへとやら、、、

再注目したのはギタマガでギタリスト春畑道哉のソロアルバムの記事を読んだときでした。3枚目の「GUITARLAND」の頃かな。

彼のソロアルバム(もちインストっす)はギターキッズにはたまらない涎ものの作品でした。メロ、テク、サウンドと三拍子揃い踏みで、、、すぐに春畑命になったことはいうまでもありません。フュージョンからHR/HMまでギターインスト好きならなんでもどんとこいってな内容ですんでね。

オイラは好きになったギタリスト(アーティスト)はとことん追っかけがちな方です(笑)ソロアルバムは当然全てチェック!TUBEも懐かしい(恥ずかしい)ながら聴き直してみると、、、今まで気が付かなかったギターの存在の大きさ、春畑のペンによる楽曲のメロディーの素晴らしさを再認識、これまた中古盤(ホント捨て値で売られてるんで・・・)でかき集め体勢に入ったのでした。

と、前置きが長くなりましたが、毎年夏恒例のTUBEのニューアルバムが届きました。タイトルは「B☆B☆Q」・・・相変わらずなめてます(笑)というか、オイラ的にはTUBE=春畑なんで、その他はどうでも良いというか、逆にオススメ出来ません(苦笑)前田の暑苦しいヴォーカルスタイルと軟弱の歌詞は見捨ててますし(笑)
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TUBEのアルバムは3~4年周期でやっと佳作(オイラ的にですが)が登場するというオリンピック及びW杯ペースです(笑)アルバムの中に数曲良いものはあったりするんですが。

そういう意味では今作はうーむ、まあまあって感じです。春畑のギターがおとなしめなんですよ、残念ながら。珍しくスライドギターや春畑流カントリーリック、アコギによるパコ・デ・ルシア風、など意外なお楽しみもちょっぴりあるけど、割と手癖でさらっと流してしまうソロが多いんですな。楽曲もアッパーがやや少なめでミディアム系、バラード系が目立ちます。まあメロディーは相変わらずど真ん中直球の春畑節なんですけどね(笑)あ、子供にはみんなのうたでも取り上げられている「みんなのうみ」を聴かせてあげて下さいね、なんて。

とゆうわけで、TUBE好きにはオススメしますが、敢えて皆さんにはオススメしません(笑)

ただ、春畑道哉は(TUBEも)なかなかギタリスト、アーティスト、ミュージシャンとして正当に評価されてない気がして、少し寂しいってのはいつも常に思うことです。確かにJ-POP王道の歌謡曲をやっているのでね、音楽ファンの人にとって見え方的に難しいのは重々理解してるのですが。ただ、メロディーメーカーとして、またギタリストしての才能はかなり非凡なものを持っているので、そこには改めて注目して欲しいのであります。切に願いますな。

まあ、彼の実力はソロアルバムをチェックしてもらうのが正しいんですが、以前紹介したときも全くレスポンスを得られなかったので(笑)今回はTUBEの中で彼をチェックしてもらう危険な手段に出ようと思います。

そこで、膨大な数(アルバム30枚強)のTUBEの楽曲の中からオイラの春畑的ベストソングを5曲セレクトしちゃいます!(勝手にしろって!正直に言っちゃってください~/笑)

①浪漫の夏(アルバム「浪漫の夏」より)
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懐かしい。ギターカッティングに続いてギターとSAXのユニゾンメロで始まるイントロがまず印象的。かなり爽快なメロディックアッパー系ですね。典型的なTUBEメロディーです、はい。
パワーコードの刻みからクリーントーンのアルペジオまで正統派スタジオミュージシャン的なバッキングがまた心地良い。オブリのメロディックギターはまさに春畑、熱く乾いて泣くって感じっす。
またギターソロもコンパクトだけど絶品!トレモロから始まり、決めのフレーズはピッキングハーモニクスでガツン、ディミニッシュラインでちょっぴりドキっとさせた後は泣きのロングトーンで締めと、構成もばっちりです。
実は角野のベースも効いてたりします。タイトなルート刻みに、ときおり変化付けていくチョッパーなど派手さはないが堅実な支え役になってます。
因みにエンディングも好みです。

②Only You 君と夏の日を(アルバム「Only Good Summer」より)
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TUBEのシングルの代表曲でもある超爽快アッパー系。CMなんかでも使われてたんでご存知の方も多いことでしょう。分かり易すぎるけど、やっぱ気持ち良いっす。予定調和の素晴らしさってやつでしょう、きっと。
王道のHR調のリフがまた最高!ピッキングハーモニクスのアクセントがまた良いのよ。
いかにも夏のTUBEなサビにからむツインギターのハモリ、、、いーっす。サビ後半のディミニッシュなコード進行もいつものパターンなのにやられちまいます(笑)
ソロは勢い重視の歌い上げ系。ハーモニクスがかなり印象的です。最後は必殺の下降フレーズをハモっって決まりですな。

③Brand-new everything(アルバム「Blue Reef」より)
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これまた彼らお得意の歌い上げ系ミディアムアップチューン。
イントロの艶やかで伸びやかなギターからすでに夏まっさかりです(笑)
この曲の最大のポイントはTUBE至上恐らく最長のギターソロでしょう(笑)結局それかいって(笑)
まずは泣きのロングトーンにピッキングハーモニクスを挟み込み、さらにチョーキングで歌い上げていきます!ゆったりした上昇フレーズの後はワウをかましてマイケルシェンカーのような半踏み音色でねっとりと。最後は流れるようなスケールで駆け上がっていきます。うーむ聴き応え充分っす。テクニックは控えめですが、ザッツ春畑な魅力がいっぱいな好ソロといえます。

④You'll be the champion(アルバム「Soul Surfin' Crew」より)
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TUBE流HR/HMな異色作です。
イントロからきちゃってます。どこぞのHMバンドだって感じ(笑)
春畑のギターも気合入りまくってまっせ。カッティングもザックリとガツンですからね。
上昇下降と流れるような速弾きギターフレーズが随所で印象的です。しかもポイントでは王道のハモリ!
ソロも気合系です(笑)スイッチングやトリルなど往年のHRテクから始まり、伸びやかに歌い上げてきます。フルピッキングによるスケールフレーズからトレモロ、、、なんかゲイリー・ムーアを思い出してしまいました。
エンディングまで気を抜けない畳み掛けっぷりには拍手。

⑤夢の翼広げて(アルバム「夏景色」より)
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切なアッパーチューンですね。かなり好きな曲です。
キーボードとギターで静かに始まるイントロから何か先を期待させられドキドキ。
ゆったりしたテンポから始まる大人しい曲調がサビからガツンとタイトなバンドサウンドになってく正攻法のアレンジが気持ち良いっす。
ギター、ベースのユニゾンオブリ(ヴァイ+ビリー風)など遊び心もチラリ。
アッパーで爽快なんだけどどこか切ないメロってのがTUBEの武器でしょうかねえ。
ソロもかなり好きです。
パワーコードの刻みから、グリッサンド、ダブルチョーキングでテンションを上げ、スウィープによる連続フレーズでスピード上げてハモリのメロディックフレーズで歌い上げ、上昇フレーズで決め!
ばっちりです。これぞ春畑!アメリカンなHRギター好きにはたまらないと思いますです。

そうそう、春畑はエアー・クラフトのストラト、ジャガータイプが一時期メインギターだったはずですが、ジェイムス・テイラーやトム・アンダーソン、ゼマティスなどスタジオ系ミュージシャンが好むギターを使用する頻度が多いようです。(今はFenderのエンドースしてるはずだが、確か)本人もジェイ・グレイドン、マイケル・ランドゥ、スティーヴ・モーズ、ヴァイなど玄人受けするギタリストが好きなのを公言している位ですからね。
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かなり長々と書いてきておりますが、もしTUBEのアルバムを1枚選ぶのであれば、HR頻度が高く、春畑のテクニックや遊び心が満載の「HEAT WAVER」をオススメします。上記の5曲は1曲も入ってませんけどね~(笑)
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なんだかんだいっても、春畑道哉を世間にもっと評価して欲しいオイラなのでした。
Tracked from 音楽の杜 at 2006-07-23 15:28
タイトル : 渚のオールスターズ 「渚のカセットVol.1」(1987)
渚のオールスターズは「TUBEとその仲間たち」といったグループで、本作品は1987年発表。その後彼らはVol.2、3とアルバムをリリースしてますが、完成度の高さからいったら、やはり本作品が一番だと思います。 カセットを入れる音で幕が開き、名曲「サマードリーム」がバラード調でスタート。この最初の部分を聞いただけで「夏が来た」という感じがします。曲間はDJで繋ぎ、あたかもラジオを聞いているがごとく、曲が進行していきます。ボーカルはTUBEの前田亘輝、亜蘭知子、織田哲郎、栗林誠一郎、伊藤一義(バックは...... more
Tracked from TUBE - B☆B☆Q at 2006-07-24 18:40
タイトル : TUBE - B☆B☆Q
21年目を迎えた2006年、TUBEは自分達の音楽的、アーティストとしてのコンセプトである“海”“夏”という原点のキーワードに立ち戻り活動を行っていくことを決意。本作にも収録されている、先行シングル「みんなのうみ」はまさにその決意を形にした楽曲です。... more
Tracked from 芸能人は声が命♪ at 2006-09-19 13:23
タイトル : 芸能人は声が命♪
芸能人が表舞台とは違った場、声優として活躍する芸能人、アイドルなんかも増えました。逆に、なんで今までテレビ出てなかったの~?!ってくらいカワイイ現役声優さんも。声に関る芸能人の情報ですにゃ^・w・^... more
Commented by 240_8 at 2006-07-23 15:33
こんにちは!

私も隠れTUBEファンです(笑)。私の場合はsorapapaさんが挙げられているアルバムより前の、「NATSU」の頃が大好きなんですが。
春畑の実力は確かに過少評価されてますね。日本人としては初のフェンダーUSAの専属契約を結んだギタリストなのに...。

大学時代に彼のデビューアルバム「Drivin」から、「Drivin」と「Season in the sun」をコピー演奏しました。特にTUBEとは違う、フュージョンアレンジの「Season in the sun」に感動したものです。

全然違う記事ですが、渚のオールスターズの記事をTBしました。こちらもついに復活するらしいですね~。
(個人的には渚のオールスターズも大好きです)
Commented by sorapapa227 at 2006-07-23 22:02
240_8さん
どうもです。
おぉ!ついに発見しました隠れTUBEファン(笑)
嬉しいですねえ。
春畑はFender、B'z松本はGibsonとの契約取れるほどの実力者なのに、、、ビーイング系含めJ-POP、歌謡曲組は評価されにくいんでしょうね、残念ながら。
TUBEの曲は前期、中期も大好きですよ!角野なしの「Remember」とか結構聴きましたね。
当然、渚も大好きです!昨日のミュージックフェアもチェックしてますし!あまりに織田のおっさんぶりにあせりましたが(笑)
Commented by ドイツ特派員 at 2006-07-24 08:26 x
Sorapapaさん、

私の春畑氏はやはりJリーグですね。ソロも何枚か持っていますし、Burrn!の中でも、「春畑はいい」と紹介されていたことがあります。元々TUBEはHRをやるためのバンドで、ラウドネスの「Roadracer」などをコピーしていたとか。
TUBEに限らず、このあたりのJ-Pop系の人はかなりHR好きが多い、と睨んでいます。
Commented by sorapapa227 at 2006-07-25 00:48
ドイツ特派員さん
こんばんわ。
確かに、春畑→Jリーグ、という流れはありですよね。
テーマは勿論、スポーツ番組なんかでも他のインストがガンガン取り上げられていましたし、あ、今でも時々ありますね。
西山毅、松本孝弘、DAITA、高見澤なんかもそうですし、また、ビーイング系、エイヴェックス系にはさりげなくテクニカルなギタリストが多いっすね。ELTのギタリストもピロピロやってますよねー(笑)
ギタリストHR計画化進行中なんて・・・まあ、やり過ぎない程度で(笑)
Commented by hanahana at 2006-07-29 21:57 x
はじめまして。ちょっと反応遅いのですが、私も春畑さん大好きです。
好きなギタリストは沢山いますが、音を聴いて泣けるのは彼だけ。私的にはど真ん中の音色です。が、やはりTUBEの大衆娯楽的なイメージが邪魔してか、音楽家として評価が低いのは納得いかないですね。もっと色んな人に聴いてほしいなぁ、と。
ここ最近のTUBEのアルバムではギターの音が目立ってなくて寂しいです。今年のみんなのうみのGソロは好きですが。
Commented by sorapapa227 at 2006-07-29 23:46
hanahanaさん
はじめまして。
やはりそうですよね、春畑はなかなか実力相応に扱って頂けていないようです、特に音楽通と呼ばれる方々には(笑)
えーいつも同じじゃんと言われる位のオリジナリティー溢れる楽曲、ギターを今一度再評価して欲しいものですね。
あ、でも確かに最近ギターがおとなしめというか落ち着いてきちゃってて物足りないっすよね。また、ギターキッズ魂取り戻してハイパーなフレーズ炸裂させまくって欲しいものです。
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by sorapapa227 | 2006-07-23 12:14 | 音楽 | Trackback(3) | Comments(6)

音楽やギタリスト、食、サッカー、散歩など、程よくテキトーな日常日記


by sorapapa227
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