ギターで涼風を・・・Wayne Krantz
2006年 08月 05日
これでこそ夏ってやつでしょう。
そんな暑さもなんのやら、この季節が大好きです。
なんたって夏生まれですから。
ってことで、こんな季節だから涼しいギターサウンドが聴きたくなりませんか?
ならない方はいいんですが・・・(笑)
そんなあなたにはコレをオススメです。
Wayne Krantz(ウェイン・クランツ)の1stアルバム「SIGNALS」です。
はっきり言ってこの方、全く知りませんでした、はい。
タワレコをふらっとしてた時に渋いジャケットが目に入り、ピンと来ました。
恐ろしいんですが、試聴せずに、衝動買いです(笑)
これがね素晴らしく涼しいJAZZ、FUSIONギター満載の作品なんですよ。
構成的にはソロギター、バンドでのアンサンブル、パーカッションとのデュオ、トリオでのLIVEという4パターンが主だった内容。
クリーントーン、またマイルドな歪みに少しコーラスがかったリードトーンとギターサウンドはかなりシンプルながら非常に心地良いです。
特に複雑なコードプログレッション(コードチェンジの余りのスムーズさにビックリ)の中を流れるようにフレーズが歌っていく姿には圧巻されます。独特なコードヴォイシングもかなり涼しげな雰囲気を醸し出してますしね。
個人的にはバンドアンサンブルのいかにもフュージョンしている楽曲が好み。Anthony Jackson(b)、Dennis Chambers(d)、Jim Beard(k)というバック陣です。テクニックを見せ付けるというのではなく、グルーヴィーかつ流麗な演奏といった印象ですね。楽曲の雰囲気は初期から中期のHR化する前のフランク・ギャンバレっぽいかも。
ソロギターもかなりイケてます。目くるめくコードワークが美しいM3も良いですが、オイラのイチ押しは切ないアルペジオが涙を誘って仕方がないM10!アンドリュー・ヨークの「PERFECT SKY」を思い起こさせる秀逸なギターメロディーにうっとりです。
彼の実力は2曲のLIVEでも表れてますね。Anthony Jackson(b)、Cliff Almond(d)とのトリオでの演奏です。かなりインプロヴィゼーションな楽曲がこれまた超クール。
M11「blues」、M12「reggae」といいかげんなタイトルですが、、、
ブルースといってもいわゆる泥臭さは皆無。泣きのチョーキングも無く、フレーズベースに持っていく感じです。ワウも巧みに使ってまっせ。
レゲエもまったりしながらも微妙に緊張感あふれるフレーズにハっとさせられますね。
実はこの主役のウェインですが、ライナーによるとスティーリー・ダンのツアーギタリストにも抜擢された経歴があるとのこと、、、ノーマークでした、、、迂闊だったなあ。とはいえ衝動買いが成功したのは単純に嬉しいんですが、、、
うん、やはり夏向きなギターアルバムですな。
なんか暑苦しいメロディーやサウンドにうんざりした時、または、ヴォーカルもの聴くの、なんかうぜえな~なんて気分の時にはピッタリなんではないでしょうか。
ギターな涼風を浴びたい方はぜひ。
*今号のリラックスだったか?=長澤まさみ様の寝顔特集でした。