ベルベット・パウの残したもの

ガールズ・ロックという言葉が死語になって久しいですが、最近ではチャット・モンチーなどの活躍もあり、再びガールズ・ロックにやや注目が集まってきているのでしょうか?

オイラが高校の頃はプリプリ、SHOW-YA、レベッカ、ゴーバンズなど女性を中心としたバンドが華々しく活躍しており、女の子も楽器をこぞって持ち始めた時代でした。

そんな中、ガールズ・バンドとしてはかなりの演奏力を持っていたものの、イマイチ世間に知られずに去って行ったバンドがあります。

彼女らの名前は“VELVET PAW(ベルベット・パウ)”!

オイラは笹地正徳プロデュースのガールズ・バンドってことでちょっぴり気になっていた所、絶妙のタイミングで中古CDをGET!捨て曲は割とあるんですが、アルバムに1、2曲非常にイケてる曲が入っていてねえ、結構好きでした。
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1989年発売の1st『VELVET PAW』でアルバム・デビュー。
メンバーは、リーダーでほぼ全ての作詞・作曲を手掛ける桐生千弘(D)、須賀直美(Vo)、平野安芸子(B)、高澤祥子(G)、増田友希江(K)。
写真が時代を感じさせますなあ。ヴュジユアルについてはノーコメントで(笑)
この作品はセルフ・プロデュースらしく、オイラは未聴です。
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オイラが始めて彼女らに出会ったのが2nd『SIGN』!プロデュースは売れっ子“笹地正徳”!プリプリのようなPOPバンドを目指したのだろうが、ややプログレ色が強く少し大人な楽曲が多いです。逆に言うならば、シングル切れる様なサビのキャッチーさが弱いって部分もあり。。。ただ、演奏力は明らかにコチラの方が上でしょう(笑)

イチ押しはM6「Say You've Got the Sign」アルバムのハイライトとも言える重厚な仕上がりで、まさにプログレッシヴ・POPS!幻想的なシンセによる長尺のイントロからしてテンション上がりますねえ。そして突如として切り込んでくる鋭いギターのコードストロークがこれまたたまらんっ!絡んでくるリズム隊、超キャッチーなシンセと文句なしのスタート!
Aメロからいきなり変拍子ですよ!Bメロもイケてるし、これまたサビが爽快なのよっ!こういう曲が多ければもっと売れていただろうに(苦笑)ギター・ソロも転調の中を泳ぐようなフレーズがイカしてます。

M8「Giving It Up」もイントロから緊張感溢れておりなかなか。ベースラインが良いですねえ。ただ楽曲全般としては抜けきれてない雰囲気だなあ。。。

ラストのM10「Soarer」もプログレちっくな色合が強くカッコ良いです。イントロのさりげない変拍子も印象的。ディレイかましたギターのバッキングが懐かしくも大好きなんですね。中間部のギターカッティングに導かれて続いてくるキーボード・ソロの素晴らしいこと!いやあバンドの凄みを感じさせます。
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3rdアルバム『Desire』はシングル・カットもされたM5「太陽をつれて」で決まりでしょう!
超ポップなイントロからしてもう合格点!嫌でもテンション上がります。何かを期待させるAメロも最高。Bメロで急遽リズムチェンジ、変拍子でドキドキ感は倍増です。サビのキャッチーさはまるでプリプリのよう。しかし、繰り返しますが演奏力の軍配はコチラです(笑)
ギターソロもコンパクトにまとめクールっす!ラストは王道ライトハンドも見せてくれますし(笑)

全体的に前作以上にバンド・サウンドがタイトになり、各パートの演奏もテクニック的にも申し分ありません。ギターも今までの作品で一番際立っています。ディストーションの歪みも増していてよりロッキンなサウンドメイクが痛快です。
が、、、楽曲が弱いんですねえ、残念ながら(苦笑)
もう一声欲しい時にいききってくれない不完全燃焼なキャッチーさ。惜しいです。ミディアム・テンポの曲が多く、アルバム自体にビシッと締りがないのも弱さの一因かもしれません。
演奏(録音?)レベルが明らかに上がってきているのに、楽曲レベルがそれについて来れていないんですね。つくづく惜しいっ!
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4th『目覚めるまで』ではギタリストが伊東憂紀に代っています。
残念ながらこの作品もなんとなく地味で小粒になっちまっています。ただ演奏は相変わらず素晴らしいです。リズム隊のテクニック、安定感は抜群だし、新加入のギタリストもバッキングにソロに奮闘しており好感触です。

LIVEもなかなか魅せてくれたようですし、一度生で見てみたかったなあ。懐かしいガールズ・ロックの一大イヴェント“NaonのYaon”にも何度か出演しているらしいです。

セールスの不振のためか、このあと解散の道を辿ってしまう彼女達(最終的にキーボードは船越支代美が加入)ですが、卓越した演奏力は未だに色褪せません。ただ、やはりソング・ライティングが弱かったのが痛いかもしれません。ほぼ全曲を桐生が手掛けており、もう少しメンバーそれぞれが書ける人達だったら、ヴァリエーションが出てバンドの成長、深みに繋がったかもしれません。

ただ、最近ここまで演奏出来るバンドが男女関係なく減ってきているようで、少し寂しいかもしれません。かつてのようなバンド・ブームを今更求めるつもりはありませんが、良い楽曲を書き、素晴らしい演奏をかましてくれる新しいバンドが沢山出てきて欲しいという希望は昔から変わりません。
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by sorapapa227 | 2007-08-16 12:53 | 音楽 | Comments(12)
Commented by duke at 2007-08-19 02:55 x
お久しぶりです。プリプリもベルベット・パウのライブもNaonのYaonも行きましたよ。千弘さんのリズムは未だに好きですよ。こういうリズムを出せるDrsはなかなかいないです。

演奏力はありましたが楽曲が弱かったのは確かですね。あるいはもう少しライブの数をこなせれば、もっと知名度は上がったかもしれません。残念です。
Commented by sorapapa227 at 2007-08-19 11:05
dukeさん
こちらこそお久し振りです。なんと、NaonのYaon参戦されているとは素晴らしいですねえ。
ベルベット・パウの演奏力は特にリズム隊がキテますよね。
メンバーのその後はどうされているんでしょう???
Commented by duke at 2007-08-19 19:20 x
千弘さんはアニメのテーマ曲とかのお仕事をしてましたが今はやっていないかな。初期のGは現在もソロで活動されてますよ(ジャンルはぜんぜん違いますが)

何人かの方はお嬢様のような気もしましたので、普通にどこかの奥様になっているかもしれませんね。
Commented by SF at 2007-08-24 02:17 x
ベルベットパウについて力の入ったレポート読ませていただきました。ネットでも滅多に見かける名前ではありませんので、久しぶりにこのようなレポートを読めて、
パウのファンサイトの管理人をしている者として嬉しく思いました。

サウンド面は詳細に書かれているので、
ベルベットパウを取り巻く事情でも書きたいと思います。

このバンドはその実力から考えたら、とても不遇なバンドでした。元々ベルベットパウのアマチュア時代はバリバリのハードプログレで、技術についてはかなり早い時期から高い評価を受けていたので、デビュー話も何度もあったようです。

しかし、サウンドがサウンドだけに、セールス面で不安視されたため、デビューがなかなか決まらず、ようやく決まった後は、プログレポップスのような路線に変化していきました。

その後のサウンドは、sorapapaさんが書かれているとおりです。アルバム毎にサウンドが変化していって、
当時は迷走気味にも見えたぐらいです。その中で、それぞれのアルバムを一定の水準を維持しているところにこのバンドの力を感じさせてくれる部分でもあるのですが。
Commented by SF at 2007-08-24 02:20 x
字数が多かったらしいので、分割しました。


そして、このバンドが売れなかった最大の原因は
プロモーシォン不足の一言に尽きると思います。
活動中でも、このバンドの存在を知ることが
出来る機会がどれほどあったかといえば、本当に微々たるものです。メディアの露出も本当に少なかったし、
売れる売れない以前の問題として知る機会がない。

更にライブの本数もとっても少ないのも致命的でした。
4thの目覚めるまでのツアーは東名阪のライブハウスだけでしたからね。どうやって知れというのかという状態です。

売れるためには、やはりある程度の知名度を得なければならないのですが、その知名度を得る機会さえないまま、バンドの真価を知られることもなく、休止してしまいました。

今でも報われてほしいと強く思っています。
Commented by ドイツ特派員 at 2007-08-26 19:11 x
Sorapapaさん、

実はVelvet Pawは未聴なんですなあ。確かにヴィジュアルが微妙かも(笑)。まあ当時はShow-YaにしてもPink Sapphireにしても微妙だったからなー。あ、Pink Sapphireはそこそこか。

何で聞いても居ないのに反応できたか?実は町田のイシバシ楽器がありまして、そこの音楽教室のGが高澤祥子なんですよ。経歴に「元Velvet Paw、その後クラシックギターを学ぶ」というのがあって、ふと見たのが頭に残っていた次第です。

こういうことは残るんだよな、肝心のことは残らないんですがね。
Commented by sorapapa227 at 2007-08-26 21:44
SFさん
本当ですよね。このバンド、トータルな意味でかなりのポテンシャル、力量を持っていた稀有な存在だったのですが、、、
やはり世間的にはなかなかその実力が知られずにいたのは悲しい限りです。
影ながら応援したい実力派なので、今更ではありますが、こんな時代だからこそ、少しでも多くの人に彼女達の創り上げた音楽、サウンドを聴いて欲しいものですね。きっと驚くはず。
Commented by sorapapa227 at 2007-08-26 21:46
ドイツ特派員さん
サスガです!その遠回りな反応(笑)しかし、彼女達はなかなかの強者どもですよ。バンドとしてコピーするのも一筋縄ではいかないんじゃないかも。。。
中古市場でたまにかなりの廉価で放り投げられているので、ぜひ拾って上げて下さいませ(笑)
Commented by KAZ at 2008-07-10 15:09 x
はじめまして。ベルベットパウの存在を知ったのは、1992年にテレ東で「クイズ!タモリの音楽は世界だ」でゲスト出演した時です。
当時、僕は音楽に疎かったのですが、素人目でありながら、メンバー全員女性でありながら、いいバンドアンサンブル(演奏した曲は目覚めるまで)を聴くことができ、今となってはお宝映像「今も録画したビデオテープ有り」ですな。
今まだ存在するなら、また聴いてみたいですね。
Commented by sorapapa227 at 2008-07-13 13:35
KAZさん
初めまして。「タモリの音楽は~」は良い番組でしたよねえ。テーマ曲もノブサンズ→コレチャンズの生演奏とゴージャスだったし。
しかしパウが出ていたのは記憶にありません。。。見たかったな。。。良いバンドだけにねえ。
Commented by kazu at 2010-08-08 23:08 x
ぜひyoutubeにUPして欲しいです。
Commented by sorapapa227 at 2010-08-12 12:31
kazuさん
どうもです。
YouTubeであればねえ、、、チェックしてみますが。。。果たして。


大好きな音楽やギタリスト、食、サッカーなど、程よくテキトーな日常日記


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