ブラジリアンインテリ高速野郎 キコ・ルーレイロ
2005年 05月 14日
オールインストの内容ですが楽曲はヴァラエティに富み、キコの奏でる究極のフレーズがたっぷり堪能できる作品ですよ。
前から思ってたけどこの人相当にインテリな気がする。HM/HRは勿論、JAZZ、FUSION、ラテン(当たり前か)など様々な要素を感じさせるギター、さらに音楽理論も勉強してそう。
アングラファンに気をきかせたのかスピードチューンも収録しているが、アコギものや緩い曲までなかなか懐が広い作りで楽しめます。
気に入ってるのはジョーサト風ドライヴィンナンバーのM3、メロディックで優雅なM4、アコギで始まりハイパーに展開していくイケイケのM5あたりかな。ラテンのリズムからブライアンメイばりのギターオーケストレーション(美しすぎます!)をかまして歌いに歌うギターがイケてる大曲M10も良い。タップのみのお遊び曲やガットギターによるAラウロ「ベネズエラワルツ」風のM13など新しい一面も見せてくれます。
しかし本当に巧いよ、この人は。フレーズにも頭の良さを感じさせますね。
唯一残念なのはバッキングのヴァリエーションが少ないことかな。どうしても速い曲だとアングラ的パワーコードに頼ってしまうからね。カッティングとか単音系とかもう少し空間を生かしたゆとりあるバッキングなどがあるともっと楽しめたかな。っていっても充分に良いアルバムだけどね。
本職のアングラでは何故か2nd「HOLY LAND」が一番好きですね。メロディックスピードメタルにラテンのリズムや民族音楽的なメロディーがほどよくマッチングして気持ちが良いのです。賛否両論があるけどオレはアンドレマトスのヴォーカルは結構好きです。あのファルセットを嫌がる人も多いけどね。なんか声の線が細いヴォーカルがHM演るのって好きなんですよ。ドンドッケンとかもね。SEからM2の流れは大興奮もの。プログレ的展開を感じさせる大曲M4も素晴らしい。ミディアムチューンもクオリティ高いです。リズム隊がもっとどっしりと重くタイトだと尚良いんだけどねえ。
メロスピファンのマストアイテム1st「ANGELS CRY」は最初はそこまで思い入れがなかったんだけど、2ndで好きになってよくよく聴き直して改めて気に入ったって感じ。これもリズム隊の軽さが気になってねー。アングラ的アンセムソング「CARRY ON」「ANGELS CRY」は王道だけど気持ち良い位に爽快。俺自身はM9「EVIL WARNING」が押しです。何故かケイトブッシュの「嵐が丘」をカヴァーしてますよ(笑)あ、このアルバムのオフィシャルDEMOも聴いたんだけど結構荒削りで良かったっす。
ギタリスト以外総入替という大幅なメンバーチェンジがあったもののキコのスーパーテクは健在!相変わらず究極のプレイをかまし続けてます。アングラファンにはそれ程オススメしませんがギターインストファンにはぜひ彼のギターの幅広さ、奥深さをソロアルバムで堪能して頂きたいものです。
梅雨に入りそうです(沖縄は真っ只中)。うッとおしい季節に入っていきますが、なら、トコトン落ちていく音楽で身を滅ぼそう編です。 紹介するアルバムは名盤揃いですが梅雨に聴くと活動能力が極端に収縮する音です。ただ、いずれも美意識が高い芸術性に秀でたアルバムです。 左端はイタリアが誇る’70代初頭に活躍したトリオ、Formula 3(フォルムラ・トレ)の’73年発表の4th"La Grande Casa"。美しい曲構成ですがどっぷり浸れるイアタリンな濃いアルバムです。チコ(後にカンタトーレに変身:ドラ...... more
自分もマトス時代のAngraの中ならHoly Landが一番好きです。Angels CryはどうもCarry Onに存在感が負けてる感じがしてなりませんね。