加納秀人~ただの外道じゃありませんぞ!
2007年 01月 22日
勿論、外道として国内外含め名の知られたあのお方です。
高校時代に超名盤「外道」を聴いたのが出会いっす。
いきなり「げーろげろげろげーろげろー」で有名な「香り」でKOされました。かなりパンキッシュなロックというイメージをもたれがちなこの作品ですが、「いつもの所で」なんていう泣きな名曲も入っており、振り幅はとても広いのです。
その後、友達に誘われて、LIVEを高円寺JIROKICHI、原宿クロコダイルなんかに見に行くようになりました。当時は加納秀人バンドとして活動しており、ナルチョこと鳴瀬善博(B)、そうる透(D)という恐るべきトリオでした。高校生なんで、びびりながらも楽屋に押しかけサインまでもらっちゃってます。。。
加納秀人は圧倒的にLIVEの方が素晴らしいです。時にラウドに時にメロウに奏でられるギターサウンドが気持ち良くて。超速弾きから激泣きまで変幻自在なのです。全然ブルース臭さは無く、かなりロック魂溢れるフレーズ連発です。
なのでスタジオ作品は少し物足りなさを覚えてしまうのも事実。だがリアルタイムで聴きまくったGedo名義での復活アルバム「ONE,TWO」を紹介したいです。
メンツは加納秀人(VO・G)、そうる透(D)、関谷聡(K)というベースレストリオ!当時はジェフ・ベック(with テリー・ボジオ、トニー・ハイマス)を見習ったのかななんて思ってましたが、、、しかも角松敏生プロデュース!外道時代の名曲「龍神~空に舞う」「イエローモンキー」なんかのリメイクもありますが、全体的に大人なロックが展開されてます。キーボードの使い方もあるんですが、サウンドも少し柔らかめですんで。でもね、そんな中でも弾きまくってまして(笑)やっぱ好きなんです。M4なんか泣きまくりですから。またアコギインストのM9も素晴らしいっすよ。アル・ディ・メオラもびっくりのスピード、、、
同じメンツで加納秀人with外道として放たれた「DIE FOR YOU」もよく聴きました。こちらは前作の反省かサウンドが(特にギターね)よりソリッドになり男気を感じさせます。インストの比重も高いです。M3「海賊」M15「DIE FOR YOU」の涙必至の切なメロ、M4「SPANISH DREAM」での怒涛の速弾き攻撃なんかもうたまりません。楽曲的にもバラエティに富んでおり飽きさせません。ROCK度はコチラの方が上かもしれません。
でもねやっぱり加納秀人はLIVEが一番なので、
絶好調の外道時代のLIVEの名盤、その名もまんまな「外道LIVE」でのハードでパンキッシュで時にいなたい和製ロックトリオの気合の演奏をまずは味わって頂いて、、、
さらに、懐の広いソロ時代のLIVE「加納秀人LIVE1979」もばっちりチェックして欲しいです。
こちらはベース、ドラム、キーボード×2、パーカッション、ブルースハープ、SAX、コーラス×3(一人は金子マリ!)という大所帯で繰り広げられる大人なLIVE!ロックが根本にありながらも、ブルース、ソウル、ファンク、フュージョン、ジャズまであらゆる要素がブチこまれたサウンドが気持ち良いんです。またギターがね、これまた良い音なんですわ。ナチュラルで太く艶のある感じでさ。外道時代の楽曲もアレンジが大胆に変わりゴージャスに生まれ変わっています。
加納秀人、、、残念ながら意外に評価低い気がします。外道としての活動は最早伝説と化しているんですが、ソロ時代の楽曲の振り幅の広さ、メロディメイカーとしての才能、そして何よりギタリストとしての卓越した技術とハート、、、もっともっと正当に評価されて欲しいものです。
皆様まずは、なにはともあれ聴いてみて下さいませ。ジェフ・ベックとの共演でも引けをとらなかったという彼の実力の片鱗をきっと感じてもらえるはずですからっ!