ガンバレ 西山毅 !!!
2007年 09月 20日
2ndとなる作品はミニアルバムともいえる6曲入りで『虎音』とのタイトル。中国語で“フーイン”と発音するらしいですが造語だとか。寅年生まれの西山(もう45歳なんだ・・・)が選んだやや洒落系かもしれません。。。
とにかくギターに対する貪欲な追求心が素晴らしく、コンテンポラリー且つハイパーなプレイを得意とする彼ですが、ハウンド・ドッグでのゴタゴタや長年の月日がかなり音楽的創造力にも影響を与えているのだろうか、非常に大人なギターインストに仕上がっています。
1stアルバム『CREATURE』がティム・ボガート、長谷川浩二とのトリオでパンチの効いた作品だったため、オイラにとっては今作はちょっぴりジェントルで大人し過ぎる印象を受けます。
バックは基本的に打ち込みで作られているようで、前作のような激しいグルーヴ、バンドマジックは全くもってありません(悲)
本人も今回は技よりも旋律に重きを置いたとの言葉通り、メロディーをじっくり噛み締めるかのように紡ぐような、繊細で優しいギタープレイが多いです。
ただ、そこはテクニカルギター好きの西山氏、ギターキッズ悶絶な楽曲もさらっと収録してくれている所が嬉しい限り。
M2「Shout At The Horizon」はジョー・サトリアーニ直系のドライヴィング・チューン!テクニックを駆使したギターの掛け合いが楽しいっす。サビはまさに歌謡フュージョン!流れるようなフィンガリングで描かれるスケールプレイ、TAP、ミュート奏法、さりげないスウィープにスキッピングともう詰め込みまくりっす(笑)
あ、この曲どこかで聴いたことあるなと思った方、あなたは鋭い!実はギタマガのギターコンテストの課題曲だった曲なんですよね。聴き比べると、若干フレーズやニュアンスが異なるので恐らく、ギターはアルバムのために録り直しているハズ(仮)。ただ、悲しいかな、ギタマガの付録CDの方のプレイの方が勢いがあって個人的には好みです(苦笑)嗜好性ってのは紙一重なもので、、、ややサウンドが粗いながらも、そこに美を見出したりね。。。
超絶技巧がこれでもかと味わえるM5「虎音」も秀逸です。
ギター侍(波田陽区ではないぞよ)の名の下にGITに殴り込みをかけたテレビ「寺内ヘンドリックス」の企画コーナーで出会い、衝撃を受けた“TJヘルメリッチ”をリスペクトしたかのような両手TAP、8フィンガーが楽しめます。
しかし、やっぱこの人は巧い!
といいながら、全体的にはこの作品、オイラはやや不完全燃焼って感じです。とっちらかっちゃっているんですよねえ。ハウンド・ドッグの「涙のバースデー」までインストでリメイクしちゃって、ちょっぴりやり過ぎって感じかも。。。
それと、やはりバンドで演って欲しかった。レコーディングの予算が余りないのかもしれないけど、そこには拘って欲しかったってのが本音。
とはいえ、西山毅が大好きなギタリストであることは変わりないので、次なる新作を勝手に期待しています。それと、POP系アーティスト含め色々な所で、また以前のようにハイパーなプレイをかまして欲しいものです。まだ、老け込むには若すぎるでしょ!
この人、確か1st持ってます。ご本人が銅像か彫刻みたいな格好したジャケ絵じゃなかったですか? そっか~ハウンドドッグでしたっけ。ほとんど聴いたことないけど、チューブと同じでギタリストは馬鹿テクなんですね~。恐るべしJ-POP界!
西山毅は以前音楽学校主催のコンサートで生を見ましたが、その時は確かJinsakuの桜井氏と「Satch Boggie」をやっていたと思います。で、桜井氏はサトリアーニを知らなかった、というオチが。
そうですねえ、1stはNHKのJリーグダイジェストでも使われていましたし、まだがんがんやって貰わないといかんでしょうなあ。
いやいや、6月に発売の作品ですのでどっちかっていうと遅い位です(笑)
前作よりも緩めの作品だったので聴き込みが甘くて、アップ出来てませんでした。。。
1stはその通りです。ハウンド・ドッグの楽曲でもハイパーなプレイが炸裂しているので、中古盤捨値放置の数々の作品を拾って上げて下さいませ(笑)
実は生の西山プレイは見ていないんですよね~。ソロLIVE位みてみたいっす。
とはいえ、リットーから出てた教則ビデオ(パガニーニのカプリース24&5番やってますよ)なんかもかなり繰り返してみてたんで、勝手に親近感持っちゃってます(笑)